赤木遥さんの写真集『花たちへ』のデザインを担当しました。
日々の生活の中で飾った花や花のある部屋を写したシリーズ。
花は花の時間で生きている。
自分とは関係があるけれど、捉えきれない存在として見ているあたりに赤木さんの生命への愛を感じる。
本として完結したものにまとめることも必要だが、ただ束ねられているくらいの状態でもいいように思ったし、その分とても丁寧に1枚を重ねることにした。
最終的に赤木さん本人の手によって、写真を全ページ貼り込みしてもらっている。
部屋に飾ったときから、カメラのシャッター、印刷物へと彼女の手を通してするすると姿を変えた花たちは生きていく。
この本を手にした誰かの部屋でもまた花たちの時間はつづくだろう。