Place de I’Opera 2016Back
Read MoreBack
◯ Overview
オペラ・ガルニエに入ってみたくて何度この場所を訪れたんだろう。
滞在から2日の間で少なくとも3回は様子を見に来たと思う。
ヨーロッパを旅しているとよくあることだけど、観光ブックやホームページに記載された時間に訪れても入れないことがある。
そのもどかしく切ない旅の挫折を人生で最初に味わったのがパリのオペラ座、「オペラ・ガルニエ」だった。
オペラ・ガルニエにはパリへの憧れとパリの魅力がたくさん詰まっている。
煌びやかすぎるほどの黄金の装飾。
優雅な時間の流れる贅沢な感覚。
美しく着飾るパリジェンヌとパリジャン。
貴族になったような気分で街を見渡すテラス。
シャガールの傑作の大きすぎる天井画。
さりげなくも興味深いオペラにまつわる展覧会。
屋上で飼っている蜂からとれるオペラ・ガルニエ蜂蜜。
いつかシャガールの絵が降り注ぐ、あの深紅の豪華な椅子に座って観劇する姿を思い浮かべる。
その時はどんな洋服を選ぼうか。オペラグラスだって買わないといけない。
なんの演目で誰とそれを観るのだろうか。
次に来る時の憧れの姿を妄想しながらオペラ・ガルニエの中をぐるぐると歩き続けたのが6年前。やっと中には入れたけれど、憧れはより強くなったのだった。